もくじ
(201910-01) 図鑑をもって外に出よう⑭
(201909-24) 図鑑をもって外に出よう⑬
(201909-10) 比企の歴史 鎌倉~戦国時代②
(201905-07) 図鑑をもって外に出よう⑫
(201905-07) 図鑑をもって外に出よう⑪
(201901-19) 図鑑をもって外に出よう⑩
(201812-26) 図鑑をもって外に出よう⑨
(201812-20) 図鑑をもって外に出よう⑧
(201808-31) 図鑑をもって外に出よう⑦
(201808-16) 図鑑をもって外に出よう⑥
ちょっと、知る楽しみ 弐拾五
ご近所散策の時に
丘陵ニュータウンの周りを散策している方が多くいます。
秋にみられる代表的な植物をあげてみました。
① 江戸時代から栽培されていた「桑の木」が残っています。
② 「コウゾ」(ミツマタとともに和紙作りの原料になります)。
③ ヤナギタデ 食用のタデです。
④ 山栗 親指の爪ほどの実を付けます。栽培栗よりおいしいと言われています。
散策の折に道端や畑地の草本を観察し、
この地区に住んだ昔の人々の営みを想像することはどうでしょうか。
「桑の木」
ごく最近、平成まで畑に植えられていました。明治から日本の絹づくりは国策として進められました。
比企丘陵は米作が出来ず養蚕が栄えたところだったのでしょう。養蚕農家(屋根の上に煙り出しの小さな屋根が付いている家)もまだ残っています。探す気になれば、すぐに見つけることが出来ます。
※(参考)
庭木図鑑 植木ペディア
「コウゾ」楮
畑地や田圃の縁に植えられました。枝を刈り取って和紙作りが盛んな小川町にでも出荷していたのでしょうか。
比企の野山に残るのは「ヒメコウゾ」がほとんどです。秋になると小さな赤い実がつきます。鳩山町の農村公園の周りに多く見られます。
また、同様に使われたと思われる「カジノキ」は電機大学のため池の下のあたりに見ることが出来ます。秋に大きな赤い実をつけてきれいです。
※(参考)
花の歳時記 (天南星の魅力&山野草)
https://plaza.rakuten.co.jp/tennanshou/diary/201706180000/
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/コウゾ
「ヤナギタデ」
この草からは「蓼酢」が作られます。
田木の田んぼにいくつか残っています。昔の人が栽培したものかどうかは不明です。9月下旬ごろから可憐な花を付けます。
関西地方では、今も「蓼酢」が売られています。
※(参考)
ヤナギタデ-松江の花図鑑
https://matsue-hana.com/hana/yanagitade.html
武田薬品工業株式会社
植物の紹介 ヤナギタデ
https://www.takeda.co.jp/kyoto/area/plantno59.html
「山栗」
雑木林の中に見られます。
栗の実公園、稚児沢の森、電機大学などにあります。最近は栗拾いをする人も減ったようです。たくさん落ちているところもあります。栗ご飯を楽しむことが出来ます。
※(参考)
庭木図鑑 植木ペディア
written by 「田木山」2019/10/01
ちょっと、知る楽しみ 弐拾四
巨木巡りはいかがですか タブノキめぐり
比企丘陵では、アカマツの林は消えつつ、コナラやクヌギなどの薪炭林になっています。
よく観察すると、その中にスダジイ、アラカシなどの照葉樹の林が広がりを見せています。将来、森林は照葉樹に覆われると予想されています。究極の森林照葉樹は「タブノキ」です。
森林がタブノキの暗い森になると予想する人も多くいます。
さて、タブノキは「クスノキ=楠」に似た樹木です。タブノキは大きく育ちます。
丘陵内「ナツメ公園」にタブノキが二本、名札が掛けてあります。
丘陵から少し足を延ばすとタブノキの巨木を観察することが出来ます。
「タブノキの巨木」に絞って、近い順から主なポイントをご案内します。
① 高坂本宿 天神社
東武東上線にかかる新しい陸橋の下にある神社です。
木の上の方は切られています。
② 古凍 等覚院
古凍交差点の側です。推定数百年の大変な巨木です。
一見の価値ありです。古仏が残っています。
③ 越生の桂木地区
ゆずの畑の中に、タブノキの群落?(幼木と大木)が観察できます。
桂木観音を拝しながら、もうすぐ柚子の直売も始まります。
④ 黒山 諏訪神社
黒山三滝入口、駐車場横。
⑤ 高麗川神社
日高市中山地区にあります。本に載る有名な巨木です。
秋の一日、巨木を拝し、静かで敬虔な気持ちを体験してはどうでしょうか。
古凍 等覚院
written by 「田木山」2019/09/20
※(引用)
ちょっと、知る楽しみ 弐拾三
歴史上「比企地区が光り輝いた時代」
前回の寄居・今市地蔵尊 室町期の見事な地方仏の紹介に続いて、今回は市内「古凍」の来迎寺「等覚院」の阿弥陀仏のご開帳の様子をお知らせします。
埼玉県内には重要文化財の木像阿弥陀仏像が4体あります。中でも等覚院の木像阿弥陀仏は、大変美しい仏像です。このよう仏像が市内に残っていることは市民の誇りでもあります。
等覚院阿弥陀仏は、毎年10月15日に江戸時代から遠近の信者をたくさん集め縁日などで栄えたそうです。
私も参拝に行きました。お堂の錠前を空けていただき参拝させていただきました。最近は15日の参拝者も少なくなったそうです。ご住職から丁寧なご説明をしていただきました。
この仏様は、均整の取れた姿、お顔立ちがたいへん美しい仏像です。奈良の仏像にも負けてはいません。一瞬、奈良の古寺めぐりをしている気持ちになれました。好きな方には推薦です。
お顔立ち、全体のお姿を拝して推察すると、造仏は京都だと思われます。
造仏の依頼者は不明ですが、このような上等な仏像を注文できたのは、この地を支配していた人物ですが、それだけ経済的・文化的に豊かな地であったことの証だと考えられます。都の文化や、浄土信仰がここまで届いていたのでしょう。
現代人が想像する以上に、京都の存在は身近だったのではないでしょうか。
(江戸湾から荒川・入間川・都幾川の水運によって運ばれたものでしょう。古凍には河岸があったのかもしれません。この水系に沿って、川越には古仏何体か残ってることが知られています)
この豊かさの中に鎌倉武士団が生まれる基があったのです。
written by 「田木山」2019/09/10
(参考)
※木造阿弥陀如来坐像は
①東松山市 等覚院 木造阿弥陀如来坐像
②桶川市 泉福寺 木造阿弥陀如来坐像
https://www.city.okegawa.lg.jp/shisei/shinoshokaikanko/bunkazai/3497.html
③滑川町 泉福寺 木造阿弥陀如来坐像
http://www.town.namegawa.lg.jp/kankou/bunka/02/bunka02_02.htm
④伊奈町 西光寺 木造阿弥陀如来坐像
https://ina-navi.net/article/inamachi_bunkazai/30
ちょっと、知る楽しみ 弐拾二
エゴノキを知っていますか。
今から30年くらい前のことですが、「子供のころ、エゴノキを使って雑魚を獲ったと。」 比企地区に育った同僚から聞きました。 沼や河川の淀みに「エゴノキの枝」を浸けておくと小魚が浮いてくるとのことです。「エゴノキ」に魚を痺(しび)れさせる「毒」があるそうです。
人も、実や枝を噛むと「えごい味」(えぐい味)がするそうです。
「エゴノキ」は比企の丘陵の林の中に簡単に見つけることが出来ます。材が緻密で入手しやすく、ろくろ細工に使われることが多いので、別名、「ロクロギ」とも呼ばれます。櫛(くし)や算盤(そろばん:珠算)の玉、将棋の駒などに利用されます。比企に住んだ昔人には身近な木だったのでしょう。
ちなみに、
高坂丘陵地区では、くりの実公園(中丸緑地の辺り)に大きな木が残っています。5月中旬には、にぎやかな白い花が付きます。今は探索にはもってこいの時期です。
written by 「田木山」2019/05/17
ちょっと、知る楽しみ 弐拾一
ムベ(漢字で「郁子」と書きます)の花が咲いてます。
栗の実公園のベンチの上にかかる棚に、ムベが植栽され開花しています。珍しい植物です。
秋には、アケビのように紫の甘い実を付けます。アケビによく似た植物です。(アケビ科ムベ属つる性)
言い伝えでは、天智天皇が、元気な老夫婦に対して「何故そのように若々しいのか?」と問うと、老夫婦は「この実(ムベ)を食べているからです。」と答えました。その時、天皇は「ムベなるかな」(いかにももっともなことだの意)と言われたそうです。
昔は「長寿」を願って食べられていたようです。
今はあまり栽培されていません。お店には並ばない「幻の果実」といっても良いでしょう。
関東以南に自生しています。また、盆栽等に利用されています。
ちなみに、
くりの実公園では、満開の「カマツカの花」が見られます。サンザシに似た花です。
カマツカの木が5~6本植わっています。
中丸緑地の周りには「ミズキ」の白い花をすぐに探すことができます。
また、1週間後には「エゴノキ」の花が咲きます。
written by 「田木山」2019/05/07
(参考)
「カマツカの花」は、昨年、本欄の知る楽しみ⑧で、
「ゆず公園」にカマツカの花 2018.04 でも紹介していました。
弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」
ちょっと、知る楽しみ ⑳
我が家では春一番に咲く花
今朝、庭の木陰で キクザキイチゲ
(アネモネの仲間) の白い蕾を見つけました。
我が家では春一番に咲く花です。
毎年、寒中にキクザキイチゲの白い小さな花を見つけると「春」を感じうれしくなります。
(クリックすると拡大します)
比企地区には、このような貴重な花々を観察できる自然が残っています。
カタクリ、キクザキイチゲ、ニリンソウ、アマナなどは神戸地区で観察できます。
野生の フクジュソウ や セツブンソウ は、秩父の山中でないと見られません。
ちなみに、
春先に花を付け、夏に葉を枯らし、その後は地下で過ごす植物を
「春の妖精」(スプリング エフェメラル) といいます。
フクジュソウ、キクザキイチゲ、セツブンソウ、カタクリなどを指します。
いくつかの県では レッドデータ (絶滅危惧種)に指定されている貴重な植物が多いようです。
特に神戸地区の越辺川土手では アマナ、ツルホ などが観察することが出来ます。
「春の妖精」(スプリング エフェメラル) を、土手斜面に探してみてください。
written by 「田木山」2019/01/18
(参考)
みんなの趣味の園芸 フクジュソウ:
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-102
みんなの趣味の園芸 セツブンソウ:
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-100
埼玉県 花と緑の振興センター
https://www.pref.saitama.lg.jp/hana-midori/sesansha/point/shukkonso/fukujusou-kadan-20121219.html
ちょっと、知る楽しみ ⑲
「サザンカ」の生垣が美しい時期です。(少し遅いかも)
ところで、
「サザンカ」と「ツバキ」の違いをご存知ですか?
「サザンカ」の原種は、白の一重咲きだと言われています。
「ツバキ」の原種は、赤の一重咲きだと言われています。
原種を基に、その主な違いを挙げてみます。
・花の咲く時期 「サザンカ」は初冬、「ツバキ」は冬の花。咲く時期が少しずれます。
・花びらの散り方 「サザンカ」は桜が散るように「ツバキ」は花がまとまって落ちます。
・葉の様子の違い。比べると「サザンカ」の葉は小型です。
・香り 「サザンカ」は香りがあります。「ツバキ」は香りがありません。
・受精 「サザンカ」は虫が(虫媒花) 「ツバキ」は鳥が(鳥媒花)媒介します。
まだあると思いますが、主なる違いは以上です。
生垣などに植栽されているサザンカやツバキは改良された園芸種が多いです。
園芸種はサザンカに ヒヨドリが蜜を吸いにきます。
またツバキについても花に虫が付く場合も見られます。
なお、国営武蔵丘陵森林公園には「椿園」があり、江戸時代から続く肥後椿など「古典園芸種」を含め約600種がコレクションされているそうです。お薦めです。
国営武蔵丘陵森林公園
https://tsubaki-fan.com/camellia-trip/musashikyuryo-nationalpark-camellia-garden/
ちなみに、
近くを散策しながら、
背の高い又は幹の太い「サザンカ」と「ツバキ」を探しています。
これとは思える樹木があったらお知らせください。
written by 「田木山」2018/12/吉日
(参考)
花言葉辞典
https://kurashi-no.jp/I0012644
虫媒花/鳥媒花
https://ja.wikipedia.org/wiki/虫媒花
https://ja.wikipedia.org/wiki/鳥媒花
(2019/01/07)
ちょこっと、家の庭に植えてある椿のつぼみをジュースの入れ物に置いていたら、暫らくして花開きました。
(うえのじ)
ちょっと、知る楽しみ ⑱
「ヤマコウバシ」 が ゆすらうめ公園 にあります。
桜山小学校側の道沿いです。名札を下げておきました。探してみてください。
「山香ばし」の意味です。枝を折ると香りあります。
高級和菓子に付いてくる「楊枝・クロモジ」の仲間です。
もっと大きな分類でいうと「樟脳を採取した・クスの木」に近い種類です。
都会では見られない珍しい樹木です。
昔、「ヤマコウバシ」は南の国の照葉樹で、一年中、緑の葉を付けていました。
日本に定着してから、気候、季節の変化による寒さなどから、冬には葉を落とす落葉樹の分類に変わりました。ただし、その特徴として、冬になっても枯葉がなかなか散りません。
これは、「ヤマコウバシ」が照葉樹であった名残りではないかといわれています。
分類としては、クスノキ科 クロモジ属 落葉 広葉 低木(2~3mの高さの木)です。
ちなみに、
「ヤマコウバシ」は春、風の強い日に一度に枯葉を落とすとのことです。
比企丘陵・高坂地区に辛うじて残る植物、絶滅危惧種には指定されないけれど、
消えていく「昔」の風景・自然を大事に守りたいものです。
written by 「田木山」2018/12/吉日
(参考)
庭木図鑑 植木ペディア
https://www.uekipedia.jp/落葉広葉樹-ヤ行/ヤマコウバシ/
クロモジとは?庭木や爪楊枝で有名なクロモジの特徴と使い先をご紹介!
https://kurashi-no.jp/I0017844
照葉樹林とは
http://teruhanomori.com/?page_id=8
ちょっと、知る楽しみ ⑰
「ツリフネソウ」を見たことがありますか? 舟がぶら下がるような形の花をつけます。
「ツリフネソウ」は「ホウセンカ」の仲間です。弾けるように熟した「種」が飛びます。
「マルハナバチ」との関係がよく知られている植物です。
変わった花なのですぐわかります。
郊外の湿った地に見ることが出来、東松山ではごく一部にしか咲いていません。
さすが、森林公園には咲き誇ります。
一見の価値ありです。
さて、「ツリフネソウ」の仲間に「キツリフネ」があります。
「キツリフネ」は東松山付近では非常に珍しい花になります。
これが松風公園に毎年咲いています。一見の価値ありです。大切に保護したいですね。
この画像は今年、松風公園に咲いた「キツリフネ」の一番花です。8/12のことです。
比企丘陵・高坂地区に辛うじて残る植物、絶滅危惧種には指定されないけれど、消えていく「昔」の風景を大事に守りたいものです。
(クリックで拡大します)
written by 「田木山」2018/08/31
ちなみに、
ツリフネソウは、国営武蔵丘陵森林公園の湿地性植物園(都市緑化植物園)で
9月下旬ごろまで観られるようです。
武蔵丘陵森林公園:
ちょっと、知る楽しみ ⑯
「オミナエシ」と「オトコエシ」について。
秋の七草のうち、オミナエシについて。
オミナエシは、写真のような花です。高原で咲いているのをよく見ます。
最近は、庭に植栽しているご家庭もあるようです。
秋を感じさせる野草です。
オミナエシは「女郎花」と書き、「女郎」は「女の子」を意味します。
「男郎花」というのもあります。我が庭に咲いているものです。秩父県民の森で種を採取し増やしたものです。栽培方法も簡単です。
「オトコエシ」といいます。
これは秋の七草の中にははいりません。
ちなみに、
可憐な白花をつけます。
(クリックで拡大します)
written by 「田木山」2018/08/16
(参考)
オミナエシとオトコエシ
http://www.geocities.jp/mc7045/sub106.htm
「ひょろひょろと なお露けしや 女郎花(オミナエシ)」・・・・・・・・・・・芭蕉
「わが郷に 今咲く花の オミナエシ あかぬ情(こころ)に なお恋けり」・・万葉集
「オミナエシ 秋の野風に うちなびき 心ひとつを 誰によすらむ」・・・古今和歌集
「花といえば名こそあだなれ女郎花なべての露に乱れやはする」・・・・・・・源氏物語
(2018/12/22)追加更新
このページは、下記に移動になったようです。
「野の花散歩」
http://www.ne.jp/asahi/nonohana/sanpo/sub106.htm
※「野の花散歩」のページ、季節ごとの区分けの他に名前順も探せるようにしていただけたら嬉しいですね。(ちょっと頑張っているGoodなページ。)
GreenSnap :女郎花の花言葉と育て方
東松山市高坂丘陵地区の地域ネットワークです。地域に根ざした情報発信とコミュニティの場として運用しています。
*本文中の誤字脱字、不適切な表現や写真などを発見した際には、お手数ですが「お問い合わせ」より是非ご一報ください*
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